介護職員が知っておくべきAIリテラシー入門|使う前に学ぶべき3つのリスク

AI活用術

AIツールを「使いこなすスキル」を学ぶ前に、まず「安全に使うための知識」を身につけてほしい——このブログで繰り返しお伝えしていることです。

今回は、介護現場で特に気をつけてほしいAIリスクを3つに絞って解説します。専門的な話ではなく、明日から意識できる内容にまとめました。

詳しくは介護ニュースJOINTの専門記事も参考にしてください。
🔗 介護現場でのAI活用リスクについて(介護ニュースJOINT)


リスク①:個人情報の漏洩(シャドーAI問題)

「施設でAI禁止と言われているけど、こっそりスマホで使っている」——こういった状況をシャドーAIと呼びます。

善意からの行動でも、利用者の氏名・病歴・介護度・家族の連絡先などをAIに入力してしまうと、その情報がAIの学習データとして使われたり、意図せず外部に流出するリスクがあります。

介護現場では毎日、非常に繊細な個人情報を扱います。「便利だから」という理由だけで使い始めるのではなく、どの情報を入力してはいけないかを先に理解することが大切です。

介護現場でAIに入力してはいけない情報

  • 利用者の氏名・住所・生年月日・介護保険番号
  • 病名・服薬情報・医療的ケアの内容
  • 家族の氏名・連絡先
  • 施設内の未公開情報・経営情報

対策: 基本個人のアカウントで他人や個人の情報を入力する事は厳禁!

ですが、万が一のためにAIアプリを日常的に使っている方は念のために各AIツールのオプトアウト設定(学習に使わせない設定)を必ず行う。AI紹介ページに設定方法をまとめています。


リスク②:ハルシネーション(AIがつく「もっともらしい嘘」)

AIは時々、事実ではないことを自信満々に答えることがあります。これをハルシネーション(幻覚)と呼びます。

AIって普通に嘘つくよね?って聞いたことありませんか?

実はこれ、冗談ではなく本当のことです。AIは「知らない」と言えない性質があり、答えがわからないときでも自信たっぷりに文章を作り出してしまいます。まるで存在しない論文を引用したり、実際とは異なる法律の条文を「正確です」と言って提示したりすることがあります。これがハルシネーションです。恐ろしいのは、その文章が非常に自然で読みやすく、一見すると本当のことに見えてしまう点です。専門知識がある分野ほど気づきにくいため、介護・医療の現場では特に注意が必要です。

正確な薬の用量、制度の単位数、法的な基準——こういった専門的な内容をAIに質問したとき、間違った情報をもっともらしい文章で返してくることがあります。特に介護・医療の専門知識は、誤情報が利用者の安全に直結するため、AIの回答をそのまま使うことは非常に危険です。

ハルシネーションを防ぐ使い方

  • AIの回答は「たたき台」として扱い、必ず自分で確認する
  • 「〇〇介護保険の単位数は?」など法的・医療的な質問は特に注意
  • 複数のAIや公式情報源と照らし合わせる習慣をつける

AIはあくまで「支援ツール」です。最終的な判断は必ず人間が行ってください。


リスク③:AIの出力をそのまま使うことの危険性

「AIが書いてくれた文章を(個人情報に配慮したAIの使い方をしても)そのままケア記録に使う」「AIが作ったケアプランをそのまま提出する」——これは複数の理由から問題があります。

まず、ハルシネーションによる誤情報が含まれている可能性があること。次に、著作権の問題が生じる場合があること。そして最も重要な点として、専門職としての責任と判断を放棄することになる点です。

AIが作った文章は「下書き」です。自分の目で確認し、現場の実態に合わせて修正した上で使うことが、専門職としての正しい姿勢です。


まとめ:AIと上手につきあう3つの習慣

リスク対策
個人情報の漏洩(シャドーAI)入力する情報を選ぶ・オプトアウト設定をする
ハルシネーションAIの回答を鵜呑みにせず必ず確認する
出力をそのまま使うAIは下書き・最終判断は自分で行う

AIは正しく使えば、介護現場の業務を大きく効率化できる強力な道具です。しかしその力を安全に引き出すためには、まず「リスクを知ること」が出発点になります。

このブログでは引き続き、介護現場で安全・便利にAIを使うための情報を発信していきます。


介護AIラボ 管理人

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